脊柱管狭窄症について
2020.04.15
こんにちは!
最近、腰の痛みで来院される方が多い中、患者様からよく聞く言葉に「脊柱管狭窄症じゃないか?」「昔に脊柱管狭窄症って言われた」などがあります。
脊柱管狭窄症ってなに?
まず、脊柱管ってなに?という方も多くおられると思います。脊柱管とは、背骨、椎間板、関節、黄色靭帯などで囲まれた脊髄神経が通るトンネルです。そのトンネルが、狭くなることで神経を圧迫し、脊柱管狭窄症となります。
では、実際に脊柱管狭窄症とは?というところですが、最も特徴的な症状として、間欠性跛行(かんけつせいはこう)と言われる歩き方があります。長い距離を続けて歩くことが出来ず、歩行と休息を繰り返して歩くことを言います。歩いていると腰や足がしんどくて歩けなくなり、いったん止まって休むと回復して歩き出すことが出来るようになります。これを間欠性跛行と言います。
また、立っている姿勢や背筋を伸ばすような動き、腰を反らせる動きをすると症状が悪化することがあります。これは、体を反らすことで脊柱管が圧迫をうけ、神経の流れが悪くなることにより症状が憎悪されます。逆に、前かがみになることで、脊柱管が広くなるので症状が改善したりします。歩く時の姿勢は体を伸ばしているために脊柱管が狭くなり、休息時は前かがみになることで脊柱管が広くなります。これの繰り返しが間欠性跛行となるのです。
なぜ脊柱管狭窄症になるの?
加齢による骨や靭帯の変性が原因となることが多くありますが、労働での負担や姿勢の悪さなどで背骨や椎間板、靭帯に負担をかけることでも変性が起きやすくなってしまいます。その負担を軽減するためには、負担のかかりにくい姿勢とそれを支える筋力アップが重要になります。繰り返し負担がかかる場合や長時間同じストレスがかかる場合でも、関節や靭帯が肥厚し、脊柱管が狭くなり圧迫を受けてしまうことになります。
治療法は?
立っていられない事や、歩けないなどの日常生活に支障が出るなどの症状がきつい場合は手術が適応になることもありますが、先ほど挙げたように、運動療法としてストレッチやトレーニングでも改善することができます。その場合、どこがどのように負担がかかっているかをすることが重要になります。また、どの筋力が弱くなってしまっているかを知ることも重要なポイントになりますので、日常生活での動作や姿勢などを意識して見ていくことも大切です。
関節や筋肉が硬くなってしまうと、より負担がかかってしまうので、その負担を軽減できる身体を作ることが根本的な治療に繋がっていきますので、身体の深部へのアプローチを行っていきます。
主に鍼灸治療が適応することが多いです。吸い玉で身体のどの部分が流れが悪くなっているのかを知り、そこへ集中的にアプローチすることで、より効率的に治療を進めることができます。当院では、吸い玉はもちろん、鍼やお灸を使って直接筋肉や関節付近の組織を刺激し、緊張を緩和したり、血行や神経の流れを改善することで、症状の改善を目指します。
背中の筋肉について
2020.02.29
肩の痛みと一言で言っても、いろんな原因が存在します。例えば、首が原因で肩に痛みが出たり、腰が原因で肩に痛みが出たりします。しかし、その中でも訴える方が多いのが、肩甲骨からくる痛みです。
肩甲骨の周りには多くの筋肉がついており、腕の動きや首の動きにとても重要な働きを担っています。
首に関係する筋肉とは?
首から肩甲骨についている筋肉とは、多くは上を向くときに働く筋肉です。しかし、下をずっと向いていると、頭の重みを支える為にずっと緊張していることにもなりますので、前後の動きに関わるといってもいいかもしれません。
首と肩甲骨に関わる筋肉をご紹介します。
〇頭板状筋・・・頚部の伸展、側屈、回旋
〇肩甲挙筋・・・肩をすくめる
〇僧帽筋・・・肩をすくめる、肩甲骨を内側によせる
腕に関係する筋肉とは?
腕を動かすときにも肩甲骨は関係しています。特に重要なのは、「肩甲上腕リズム」といい、簡単にいうと、腕が上がると肩甲骨も一緒に動いていくというものです。正常ならば2:1のリズムと言われているのですが、このリズムが崩れると、肩や腕の痛みに繋がる原因ともなります。
〇三角筋・・・腕を前・外側・後ろにあげる
〇烏口腕筋・・・腕を前にあげて反対の肩を触る動き
〇広背筋・・・腕を後ろにまわす
〇大円筋・・・腕を後ろにまわす
〇棘上筋・・・腕を外側にあげる
〇棘下筋・・・腕を後ろにまわす
〇小円筋・・・腕を後ろにまわす
〇肩甲下筋・・・腕を前にまわす
〇上腕二頭筋・・・肘を曲げる
〇上腕三頭筋・・・肘を伸ばす
以上が、腕と肩甲骨を繋いでいる筋肉となります。
首や腕から肩甲骨への筋肉を傷めたり、硬くなったり、弱くなったりすると、肩の痛みに繋がることが多いのです。
肩の痛みがあり、その痛い部分だけを治療するのではなく、首や腕を治療することも大切になってきます。「木を見て森を見ず」ではありませんが、根本治療を目指す我々は、とても辛く感じている症状を改善するために、それに関わるすべての筋肉をチェックする必要があります。
腕や首の筋肉のセルフケア
肩の痛みを改善するためのストレッチやトレーニングをご自分でも行うことで、より早い改善が期待できます。施術などにより改善してきた状態を維持、改善に繋げていく為に重要な要素となります。
また、上記に挙げた筋肉については、大きな動作を行うアウターマッスルという外側の筋肉ではなく、インナーマッスルという深部の筋肉が多くあります。その筋肉をストレッチ、トレーニングすることで肩の痛みを軽減することに繋がっていきます。
基本的なこととして言えるのは、「重い負荷」ではなく、「軽い負荷」でトレーニングを行うことです。
動きはじめや、位置を維持する筋肉として使われるものなので、インナーマッスルへのアプローチを行うことで肩の改善を見込めます。
そのために、当院では電気治療や運動療法を始まりとして、鍼灸治療で深部へのアプローチを行っています。
姿勢の治療について
2019.12.30
当院が根本治療の3本柱として力を入れている一つとして、「姿勢」があります。
姿勢は、日常生活の中で、最も身体に影響を及ぼす要素だと考えています。もし、姿勢が歪んでしまっていると、私生活の中のちょっとした動きも歪んだままの姿勢で行われている事になります。
姿勢が歪んでいると言う事は、決まったポイントに負担が強くかかると言う事です。正しい姿勢では、負担を分散する事ができる作りになっている物が、正常に働いていないと言う事になります。
姿勢が歪んでいる事で起こる症状
痛みが起こる事はもちろんですが、姿勢の歪みは人それぞれ違います。ですので、姿勢が歪んでいる事で全体として起こりやすい症状をご紹介します。
○朝起きても疲れが取れない
○身体のどちらか片方に痛みがある(右手が痛い、左足が痛いなど・・・)
○集中力がない
○夜眠れない
○寝返りが少ない
などなど
姿勢の治療に必要なこと
姿勢が歪む原因として多いのは、同じ姿勢を長時間取る、繰り返し同じ動きを行う、などがあります。それを行う事により、背骨や筋肉の深い部分が硬くなってしまい、元に戻る事が出来なくなってしまう事で、不良な姿勢になってしまいます。
ということは、姿勢の治療に必要な部分は、深い部分の治療という事になります。当院では、超音波治療と鍼灸治療で深い部分へのアプローチを行っています。その中でも、鍼灸治療を根本治療に必要な3本柱として力を入れています。
パルス治療について
2019.12.14
パルス治療とは、鍼に通電し、体内の奥深くへアプローチする治療法です!
効果としてあげられるのは、
血行不良の改善
筋肉の硬さの緩和
痛みの緩和
があります!
通常の低周波を皮膚に当てる表面的なものではなく、直接筋肉を動かして刺激するものなので、より血行不良の改善が期待出来ます。
また、筋肉の硬さの緩和については、リハビリ目的でも使用され、筋肉の萎縮部位に施術する事で、筋肉を動かし、柔らかくする事が出来ます。
筋肉を刺激する事で、筋肉を支配している神経に含まれている求心性神経を興奮させ、中枢神経に信号を送る事で、自律神経などを調節すると言われています。
筋肉の痛みだけでなく、神経的な痛みについても効果が期待出来ます。
実際に、てぃだ整体整骨院での患者様への治療の実際をご紹介させていただきます。
88歳女性
右腕の痛み(三角筋前面から上腕前面にかけて)があり、物を持ち上げる時や症状がきつい時には洋服を着替える為に腕を上げる事が出来ませんでした。右背中や右肩の筋肉の緊張が強くあったので、右肩と背中の筋肉の緊張を緩和し、血行不良の改善を行いましたが、その時だけ改善し、時間が経過すると痛みが戻るという状態でした。そこで、パルス治療低周波針通電療法を行いました。筋肉への直接的なアプローチはもちろんですが、頸部神経根へのアプローチも同時に行いました。三角筋部や上腕部を支配している神経にアプローチする事で、神経血流の緩和を目的として行いました。1回目の治療では、当初の痛みの緩和と同じような状態が見られましたが、その緩和の持続時間が長くなった事に気づきました。単純に筋肉だけを柔らかくするのではなく、神経的な部分へのアプローチをする事で、より効果的な改善が見られました。治療を継続していく事で、痛みが緩和した状態が続くようになり、現在では痛みが出ることの方が少なくなっています。
なかなか改善が見られない症状についても、パルス治療を検討させてもらっています。
もちろん、ペースメーカーを使用している方など、通電治療が出来ないこともありますが、そのような方には違う面からのアプローチで施術させていただいています。
どんな些細なことでも、気になる事は相談してくださいね!
膝の痛みについて
2019.11.13
中高年の方で膝痛に悩む人が多いのは、加齢とともに膝の軟骨が弱く、膝を支える周囲の筋肉が弱くなる為です。人間が歩いている限りは膝の軟骨に体重負荷がかかります。また、筋肉の収縮による圧迫もあります。女性の場合は閉経による影響もあります。一言で膝が痛いと言っても、膝の痛みの種類も沢山のものがあります。
○変形性膝関節症
男女比は1:4で女性に多く見られ、高齢者になるほど多くなります。主な症状として、膝の痛みと関節に水が溜まる事です。初期では立ち上がり、歩き始めなど動作の開始時に痛み、正座や階段昇降が困難となり、末期になると安静時にも痛みがとれず、変形が目立ち、膝が伸びず歩行が困難になります。関節軟骨の老化や肥満などの遺伝子も関与しています。また骨折や靭帯、半月板損傷などの外傷が原因で発症することがあります。加齢によるものでは、関節軟骨が年齢とともに弾力性を失い、使い過ぎで擦り減り、関節の変形に繋がります。
予防として、太ももの筋肉を鍛えたり、正座をさける、肥満の減量、冷やさず温める、しゃがんだりということを避けるということが必要になってきます。
○半月板損傷
膝の軟骨で、大腿骨と脛骨の間にあるC型をした軟骨です。内側と外側があり、それが損傷すると、膝の曲げ伸ばしの際に痛みやひっかかりを感じたりします。ひどい場合には、関節水腫や急に膝が動かなくなるロッキングという状態になり、歩けなくなるほど痛くなります。スポーツなどのケガから生じる場合と、加齢により傷つきやすくなっている半月板に微妙な外力が加わって損傷する場合があります。捻りや衝撃、加齢の変性に伴って起こる損傷が起こりやすくなります。
○O脚・X脚
初期は外見上の異常のみがほとんどですが、変形がひどくなると痛みや機能障害が現れるようになります。O脚とは、両膝が外側に彎曲した状態で、左右の内くるぶしをそろえても膝の内側が接しないものです。X脚とは、両膝が内側に彎曲した状態で、左右の膝の内側をそろえても左右の内くるぶしが接しないものをいいます。骨粗鬆症やビタミンD欠乏症などが原因で起こる事があります。
当院では、クリニックと提携しており、レントゲン撮影を行う事ができます。実際に骨の状態を見る事でより効率のいい治療を受ける事が出来ます。実際にどうなってるのか?の不安を解決する事もできます。ぜひ、お気軽にご相談ください!
坐骨神経痛の治療について
2019.09.13
坐骨神経痛とは、何らかの理由で坐骨神経が圧迫され、腰や脚に痛みやしびれが出る症状の事を言います。
外科的な治療法として、
◯神経ブロック注射
◯薬物療法
◯理学療法、リハビリテーション
◯認知行動療法、リエゾン治療
などがあります。
症状を取り除いたり、改善するには良いのですが、根本的な解決にはならない事が多いです。
根本治療と対症治療の違い
根本治療とは、痛みを引き起こしている原因を分析して突き止め、原因を解決する事をいいます。対症治療については、症状を改善させる治療で、痛みやしびれを取る事に特化しています。言い換えれば、原因を治療するわけではないので、症状が繰り返す事があります。
鍼灸治療が効果あり?
身体の深い部分に原因がある事が多いので、鍼やお灸を使った施術がポピュラーです。神経の流れが悪くなっている原因を直接アプローチする事が出来るので、筋肉の緊張や神経への血流を改善するにはとても効果的な治療法です。
てぃだ整体整骨院で行なっている鍼灸治療を実際に紹介させていただきます。
70代男性。同じ姿勢を続けて取ることができず、歩くのもままならない状態で来院。左殿部から左ふくらはぎにかけてしびれと痛みあり。姿勢の歪みからも左腰や左脚に負担がかかっていたので、姿勢の歪みの矯正を行いました。左側にかかる負担を取り除き、神経根や坐骨神経に関わる筋肉への鍼灸治療でアプローチ。奥深くには、電極を使ったパルス治療を併用して施術していきました。毎日治療を続けて、毎回症状の改善が見られています。現在は、10mも歩けなかった状態から、50m歩けるようになり、同じ姿勢を続ける散髪も行けるようになりました。
まだ、症状は残りますが、治療を続ける事で改善してきています。
日常生活もままならない状態で、ブロック注射をしても効かなくなる事もあります。痛みが改善した状態で、より負担をかけるような事を続けてしまうと、より症状がきつくなる事もあります。
1人で悩まずに、どんな些細な事でもご相談してくださいね!
東洋医学
2019.09.02
当院では、根本治療の3本柱を使って施術を行っております。
①姿勢分析からの脊柱骨盤矯正
②体の専門家による筋肉や関節の調節
③鍼灸による東洋医学的アプローチ
この3本柱の一つ、東洋医学についてのお話をしていきます。
東洋医学と西洋医学の違いとは?
西洋医学とは、投薬や手術により、悪い部分を取り除いて治す事を主とした治療法です。体の外から悪い部分へ直接対処する事が出来るため、即効性もあり、先進国では西洋医学が主流となっています。
一方、東洋医学とは、身体の内側から治療する事、また未然に防ぐ事を主としています。具体的な治療法としては、徒手療法、鍼灸、あんま、漢方薬などがあります。自然治癒力を高める事で悪い部分を治す治療法になります。西洋医学に比べて時間はかかりますが、身体にメスを入れず病気を根本から治療しようとする為、身体に負担をかけない優しい治療法でもあります。
どちらが良い、悪いではなく、ライフスタイルに合わせて選んでいく事が大切です。
根本治療とは?
根本治療とは、病気の原因を取り除いて治す治療法です。それに対して、対症療法とは、症状を抑える目的で行う治療法になります。
例えば、肩の痛みについて、痛みを取り除く為に湿布を貼ったり、痛み止めを飲んだり、ブロック注射をしたりというものは、症状を抑える治療法になるので、対症療法になります。根本治療とは、なぜ肩に痛みが出るのかを追及して原因を取り除く事が必要になります。
そこまで追及しないと、同じ症状を繰り返したり、なかなか痛みが取れないなどに繋がってしまいます。
治療法は?
当院では、姿勢分析、筋肉と関節の調節、鍼灸治療を使って、根本治療を行っていきます。
どういう生活スタイルで姿勢が悪くなってしまったのか、そもそも筋肉や関節が悪くなってしまっていないか、鍼灸治療により、気の流れやツボを使った治療で、身体の中と外のバランスを整え、自然治癒力を最大限引き出すことで、根本治療をすることになります。
当然、時間はかかります。しかし、その時間をより短く、患者様の負担にならない様にするのが、私たちの仕事です。その方一人一人にあった治療法や治療内容を組み立てる事で、最善最短を目指します。
どんな些細なことでもご相談いただく事で、改善のヒントを見つける事もあります。
鍼灸治療は、望診、聞診、切診があります。視診、問診、触診になります。患者様一人一人の積極的な治療への参加が大切になります。
ぜひ、どんな些細なことでもお気軽にご相談ください。