神経痛とは、末梢神経が何らかの刺激を受けることで生じる痛みのことを言います。原因は様々で多岐にわたりますが、ぴりぴり・じんじん・電気が走るような痛みなどを感じる事があります。中には、熱さや冷たさなどの感覚に障害をきたす方もおられます。
神経痛は原因疾患が様々である為、適切な治療を受ける為には正しい診断を受ける必要があります。正しく対処する為にも、簡単にご自分で判断せず、医療機関を受診していただく事をお勧めいたします。
神経痛とは症状を表わす言葉で、実際には多くの原因によって神経痛が起こります。代表的な症状を挙げますと、
原因
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、主に臀部から大腿部後面・外側面、下腿、足の感覚や筋肉を支配し、腰部椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、変性側弯症などの病気によって起こります。
三叉神経痛
三叉神経は顔面の感覚を支配しており、血管が神経に触れる事が原因で顔面の一部に起こる神経痛です。
その他にも、体内に潜んでいる水痘帯状疱疹(すいとうたいじょうほうしん)ウイルスの再活性化を下人として、肋間神経などに神経痛が生じる事もあります。再活性化は、ステロイドの使用や疲れ、睡眠不足、ストレスなどをきっかけにして起こります。さらに、手根管症候群という病気と関連して神経痛が生じる事もあります。
症状
坐骨神経痛や三叉神経痛、肋間神経痛など多くの神経痛がありますが、症状としてはぴりぴりとした痛み、じんじんとした痛み、電気が走るような痛みなど様々な表現があります。痛みが突発的に生じる事もあれば、ある姿勢をとった時や歩行時に痛みが増強したりするなど、様々な誘因が存在する事もあります。また、痛みに付随してしびれの他に感覚異常や筋力低下などを自覚する事があります。
神経痛では、原因とする病気に応じた特徴的な症状が出現する事もあります。例えば、腰部椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などに関連した坐骨神経痛の場合、足の痛みが強くなり歩行に支障が生じる事もあります。また、水痘帯状疱疹ウイルスに関連した神経痛の場合には痛みの発症に前後して水ぶくれが生じる事もあります。
診断
神経痛を引き起こしている原因としての病気を診断する為には、多種多様な検査があります。腰部椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などが疑われる場合には、神経が圧迫されていると思われる部位を評価する為に、知覚・筋力・腱反射のテスト、MRI検査などが行われます。血管圧迫による三叉神経痛が疑われる際には、頭部のMRIの検査が行われます。その他に、ウイルスの関与の場合は血液検査などが行われます。