体を動かすには、神経の流れが必要になります。腕を曲げようと思えば、腕を曲げる筋肉に脳から神経を伝達し、筋肉の収縮が起こり、腕が曲がります。その神経の流れが悪くなるとどうでしょうか?
神経とは?
情報の統合の為に体の正中に集合して存在する中枢神経系と、中枢外に存在し個別に線維として認識される末梢神経系に分ける事が出来ます。
シナプスという触手のような部分を介して信号が流れており、それがスムーズに流れる事が、神経の流れが良いと言う事になります。逆に悪くなっていると言う事は、身体のどこかでシナプスがおかしくなったり、それ以外の神経の連続性が断たれる事でうまく流れない事を言います。
神経の流れが悪いと?
その神経の流れが悪くなると、筋肉や関節など、意図的に動かしている部分の動きが悪くなるのは当然で、血流や脈拍なども正常ではなくなる事があります。
うまく働かない筋肉を、いつもと同じように使うとどうなるでしょうか?
例えば、10キロもてる筋力を持っている方が、神経の流れが悪くなり、5キロしか持てなくなっているとします。しかし、本人は神経の流れが悪くなっている事に気づかず、いつもと同じように10キロ持つ事をしていると、5キロの力を無理している事になります。
筋肉を無理して使うと、傷ついたり、ちぎれたりという事が必然として起こります。そのような事を繰り返し行う事で、痛みとなり、なかなか治らなくなったり、同じ症状を繰り返すと言う事に繋がります。
自宅で出来る神経の流れを良くするには?
まずは、姿勢の歪みを正す事が大切です。背骨にはいくつもの関節があり、その関節の間から神経が全身に分布していきます。その根っこの部分に負担がかかると、全身をめぐる神経の流れが悪くなってしまいます。
姿勢を正す事で、神経の流れを正常に保つ事が出来ます。ご自身の日常生活の中で、同じ姿勢を長時間取っていたり、繰り返し同じ事を行う事はないでしょうか?
良い事も悪い事も習慣になっている物に対して、一度見直してみる事で、どこにどういう負担がかかっているかを知る事が大事です。
また、神経は温かい環境で流れが速くなると言う事があります。冷え症を抱えている方等は、より神経の流れが悪くなりやすいと言えるでしょう。湯船に浸かる習慣を身につけ、身体の隅々まで神経の流れをいきわたらせる事が重要になってきます。
また、運動やストレッチを行う事で、関節や筋肉に掛かる負担を減らし、神経の流れを改善する事も出来ます。
当院では、専門家によるトレーニングやストレッチの指導も行っています。
ご自身でのセルフケアには間違いも沢山あります。方法や回数、時間等、より効果的に自宅でのケアを行うには、とても大事な事です。