バネ指について ばね指とは指を曲げる腱の腱鞘炎です。 症状としましては ①指が動かない ②指を動かすと痛む ③指が引っかかって伸びなくなる ④無理に伸ばそうとすると指を弾いたようになる ところの などでこう言った症状のもっとも多い原因がばね指です。 ばね指は指を曲げる腱の周囲で起こる腱鞘炎です。 ばね指と言うのは指を曲げる腱の周囲でおこる炎症をまとめてよんだものです。 正式には狭窄性腱鞘炎と呼びます。 指は筋肉が引っ張る腱によって全ての関節が曲がっているのですがそれぞれ骨の上で トンネルを通る構造になっています。このトンネルが腱鞘です。この腱鞘のうち 手のひらに1番近いところのが炎症を狭窄性腱鞘炎とよばれます。 ばね指を起こす場所は手のひらの真ん中から上の方で丁度手の指の1番身体に 近い関節上あたりです。腱がなんらかの原因で炎症を起こすとそのトンネルが 分厚くなり通り道が狭くなります。通る側の腱も分厚くなってしまっていて 太いものが狭いところを通る状態になるために引っ掛かりがおこります。 この状態で指を伸ばそうして起こった引っ掛かりがばね指に見られるばね指現象です。 この腱の炎症は他の症状もひきおこします。腱鞘部分である手のひらを押すと痛む、 この部分を押すとしこりがあるように感じるという症状がある時もある。 また関節の痛みをもう一つ先の関節で感じる場合もあります。 それは指を動かす腱が2本ありそれぞれ違う関節をスムーズ動かしていますが ばね指になってしまうと腱同士が動かなくなってしまったりくっついてしまったり してしまうためです。1度ばね指になってしまうと腱鞘が腫れ上がると 引っかかりやすくなり引っかかると炎症が起こってはれがひどくなるという悪循環に 陥ってしまいなかなか改善されなくなってしまいます。 これがばね指の症状が長続きしてしまう原因です。 治療について ①注射をうつ ステロイドと麻酔薬の入った注射でステロイドというのは腱の炎症を抑える事ができ 炎症が治まることをきっかけに悪循環が改善されます。腱鞘の中に直接ステロイド注入します。 海外の研究では54%〜70%の割合で完全に症状がなくなると言われています。 知っておきたいこととしては手に注射することは痛いと言う事と注射をやり過ぎると 指を曲げる腱が切れてしまう事があります。後、治癒後3ヶ月は良好ですが ばね指になりやすい原因が取り除ける訳ではないので1年前までに再発する人も多いことです。 ②手術する 注射をしても結果が良くなかったり再発した場合提案される 手に局所麻酔をして小さく切開をして腱鞘を切り開きますそれにより腱の動きが良くなります。 手術時間としては15分ぐらいです。腱鞘を切って大丈夫か心配でしょうが他にも腱鞘があるので 1箇所きったぐらいでは問題は起こりません。縫合は2、3針縫って抜糸が1、2週間後になります。 ③固定 指の関節を固定する事で筋の動きを制限して腱の炎症を抑え腱が腫れる、引っかかる悪循環から 開放される治療です。海外の研究では報告によってばらつきがありますが 6週間から8週間の固定で47%〜93%の患者の改善が見られたと言う報告があり 比較的有効な治療法と考えられています。知っておきたい事はまず時間がかかる ということ固定のための装具を装着しないといけない水に濡らせない物だと 手は家事などで手間がかかります。固定のがキツすぎると他の指に影響与えて しまったり、緩すぎると効き目がありません。工夫としては固定する関節を 一つだけにしたり、装具付けて置く時間を昼だけにしたり、日常生活の負担を なるべく減らす様にする。しかし安静にする時間が少ないほど効果は減ってしまいます。 しかし注射の様に痛みや腱が切れる心配がなく手術の様な負担はないです。 ④ストレッチ、マッサージ 臨床研究での有効なデータはありません。 だけど、整骨院に行って調子がいいです、マッサージしながらなんとかやっています、 ストレッチして良くなったという話もききます。ストレッチ、マッサージの根拠としては ばね指の症状は炎症によって段階があり炎症が強く起こっている時は手の平が ジンジンするとか、じっとしていても痛むの症状が起きているのでストレッチとか マッサージは余計痛みを助長するので無理ですが炎症がおさまっているのに 動かしづらい、痛みがさほどでないけれどなんか引っかかる、痛くないけど 動きが悪いなどの状態の方もおられこのような時期はストレッチやマッサージで 効果を得る方も出てくると考えられます。