骨盤底筋って聞いたことありますか?腰痛の方などは聞いたことあるかもしれません。
骨盤底筋とは?
骨盤底筋とは、骨盤の底にある筋肉の総称で、骨盤内臓器を下から支え、排尿や排便のコントロールする役割を担っています。姿勢とも密な関係があるとも言われ、姿勢保持に必要な筋肉として、体の安定性や腹圧の調節に関与しています。この骨盤底筋は、横隔膜や多裂筋といった体幹の筋肉と合わせて動く筋肉です。
この骨盤底筋が弱るとどうなるのかですが、尿漏れや腰痛、骨盤臓器脱になったりして、日常生活にも大きな支障が出てきてしまいます。
この骨盤底筋が弱ってしまう原因の一つが「分娩」です。出産時に狭い産道を通ることで、骨盤底筋に大きなダメージを受けてしまいます。また、分娩以外にも、長年にわたる立ち仕事や腹圧のかかる仕事が骨盤底筋にダメージを蓄積し、尿失禁や骨盤臓器脱、腰の痛みに繋がってしまいます。
骨盤矯正で骨盤の位置を整えても、骨盤底筋が緩んだり弱いままだと、繰り返し歪みが出たり、尿漏れや骨盤内蔵の落ち込みを改善することが難しいです。
骨盤底筋を鍛えるには?
骨盤底筋がよく使われているのは、排尿や排便時になります。骨盤底筋のトレーニング法として、
まずは仰向けで膝を軽く曲げた状態で行います。
①肛門を締める
おならを止める感じで肛門をぎゅっと締めます。この時、骨盤底筋は後ろから前に向かって動きます。そのイメージを忘れずに。
②尿道を締める(女性は膣を締める)
おしっこを途中で止める感じでぎゅっと締めます。この時、骨盤底筋は前から後ろに向かって動きます。
上記の2つを繰り返し行います。①と②の間に力を緩める「リラックスタイム」を入れるのを忘れずに!締めることと緩めること(リラックス)の2つが骨盤底筋を鍛えるには重要な要素となります。
単に繰り返すだけでは物足りない方は、締めた時に3~5秒間キープするように頑張ってみてください。緩める時間も同じように3~5秒間取ってください。
慣れてくると、仰向けだけでなく、座っていても立っていても行うことのできるトレーニングですので、ぜひ3か月を目安に行ってみてください!
また、横隔膜との関連もあるので、呼吸を意識して行うとより効果が期待できます!
骨盤底筋にも種類がある?
骨盤底筋には、「遅筋」と「速筋」があります。遅筋とは持久力を発揮する筋肉で、速筋とは瞬発的に大きな力を出す筋肉になります。
骨盤底筋は臓器を支持しているため、休息時にも活動しています。そのため、骨盤底筋に占める遅筋の割合が高く、主に姿勢保持として働く遅筋線維で構成されています。
咳やくしゃみなどをした時に瞬時に漏れないように締める働きをしているものが速筋になります。
遅筋が締める割合が高いので、上記に挙げたトレーニングもゆっくり行うことが大切です。また、呼吸との関連も大きいので、呼吸と合わせてトレーニングを行うと、より一層効果が高まります。
息を吐くときに力を入れ、吸うときに力を抜くという方法です。ぜひ、いろんな場面で試してみてくださいね!