ストレスや不規則な生活習慣によって自律神経が乱れると、私たちの体にはどのような症状が現れるのでしょうか?
自律神経の乱れとは?
自律神経が乱れると、身体機能の調節や制御が聞きづらくなります。それにより体調の悪化が現れます。その症状が悪化すると自律神経失調症となり、症状が繰り返し出現したり改善したりする状態になってしまいます。
代表的な症状
①疲労感・・・体が疲れやすい、朝起きる事ができない
②頭痛・・・ずきずきする、重い、ふらつく
③体温の異常・・・慢性的な微熱、低体温症など
④睡眠異常・・・不眠、日中の眠気
⑤耳、喉、口の症状・・・耳鳴り、耳がふさがれた感覚、喉の異物感、口が渇くなど
⑥胸部の異常・・・動悸、息切れ、痛み、胸やけ、圧迫感、うまく呼吸が出来ないなど
⑦吐き気、胃腸の異常・・・吐き気、腹部膨満、便秘、下痢、ガスが溜まるなど
⑧排尿の異常・・・ひん尿、残尿感、排尿しにくい
⑨手足の異常・・・しびれ、脱力感、冷え、ほてり、むくみ
⑩筋肉や関節の痛み
⑪皮膚の異常・・・かゆみ、乾燥など
中でも自律神経の乱れで引き起こしやすい代表的な疾患についてご紹介します。
○神経性胃炎
ストレスや過労が原因となる胃炎です。胃酸が過剰に分泌されてしまい、自身の胃壁を傷つけてしまいます。それにより、喉が詰まった感じ、胸やけ、胃痛、胃もたれといった症状が出てしまいます。
○メニエール病
内耳のリンパ液に異常が生じる事で、激しいめまいや耳鳴り、難聴の症状が同時に引き起こされます。強い吐き気や嘔吐に悩まされる方が多く、放置すると進行してしまう為、気をつける必要があります。
○過敏性腸症候群
腸の蠕動運動の異常によって腹痛を起こし、慢性的な下痢や便秘を繰り返す症状が現れます。交互に下痢と便秘を繰り返すケースもあり、検査をしても異常が見つかりにくいという特徴もあります。
自律神経が乱れやすい時は?
職場における人間関係や家庭内での悩み、将来についての不安などの精神的ストレスのほか、過労による身体的ストレスが挙げられます。ストレスを受けてもエネルギーのある最初のうちは症状が現れにくいのですが、やがてエネルギー不足に陥り、ストレスが限界に達してしまうと体がSOSのサインとして症状を引き起こすと言われています。
また、女性は月経前にも自律神経が乱れやすいと言われています。1週間ほど前にあたる「黄体期」になると、女性はイライラやうつうつとしたじょうたいになりやすくなります。女性ホルモンに指令を送る脳下垂体は自律神経をコントロールする視床下部のすぐ下にある為、自律神経がホルモンの変化によって影響を受け、自律神経症状を引き起こしやすくなってしまうといわれています。