朝起きて、首や肩に痛みがあったり、しびれていたと言う事はありませんか?
もしかしたら、寝ている間に無意識に「バンザイ寝」になってしまっている可能性があります。寝相というものは、その人の体調や心理状態を表すものです。
無意識にしてしまっているものは、原因をとりのぞかなければなりません。
ストレートネックや猫背の人、デスクワークをする人、前傾姿勢で仕事をされる方などは、夜寝ている時に腕を挙げて寝ている場合があります。また、呼吸の浅い方や肥満体質の方の中にも腕を挙げて寝てしまう方が多いようです。
①呼吸が浅い
ストレートネックになると猫背の姿勢になってしまいます。また、前傾姿勢で過ごす時間の多い方なども同様です。背中が丸くなると肺が圧迫され、息がしづらくなります。息苦しいという感覚がなくても、実は呼吸が十分に出来ていない、すなわち体に酸素が慢性的に足りていない方が意外と多いのです。普段から呼吸が浅いと、肺の周りの筋肉が衰えたり硬くなったりします。また、肋骨が下にさがっている場合もあります。そのため、寝ている間にも無意識に腕を挙げてもっと息を吸おうとしているのです。
②ベッドや敷布団が原因
あまりにベッドや敷布団が柔らかいと、腰が下に沈み込むので体のバランスを取ろうと腕を無意識に挙げてしまう事があります。体は常に一番楽な姿勢を探して寝がえりをします。ベッドや敷布団が柔らかいとうまく寝がえりを打てず、腰の負担を減らそうと腕を挙げて寝てしまうのです。
バンザイ寝を続けてるとどうなるのか?
寝がえりをうまく打てないので、身体が固まってしまい、疲れが抜けにくくなります。また、腕の重みで頭が下がったり、あごが引いてしまうなどの理由で気道が狭くなってしまい、いびきをかきやすくなるといわれています。
ずっと同じ姿勢を続けていると、血液の流れが悪くなり、血行不良になります。酸素や栄養の運搬が滞ってしまうので、代謝が悪くなったり、むくみや便秘などが起こりやすくなります。さらに冷えを誘発し、そのことがさらに血行不良を起こすといった悪循環になりやすくなります。
リンパの流れも滞りやすくなるので、セルライトなどの原因にもなります。
東洋医学では、熱や気が上に上がると、腕を上に挙げて寝てしまうといわれています。熱を逃がすためですね。イライラやストレスでも肝気の流れが悪くなり、バランスを崩し、気が上の方に行ってしまうのです。それを降ろす事で、肩や首の痛みもそうですが、冷えのぼせなどの症状も改善します。
ツボの力で、バランスを崩して上半身に溜まった気を抜いてあげるか、気を下げるかをしていきます。夜眠れない不眠症や、下半身の冷えで力が入らないなども、このような上半身に気が集中してしまうと起こりやすくなる症状の一つです。
一見気持ちよく寝ているように見える「バンザイ寝」ですが、このような事が隠れているかもしれないので要注意ですね!