むくみとはどんなものでしょうか?
よく患者様からも聞きますが、ぜひ一度読んでみてください。
むくみとは?
身体の約6割が水分で出来ていると言われています。その内の3分の1は「細胞外」、3分の2は「細胞内」にあります。細胞外液は、血液の水分やリンパ液など、細胞と細胞の間を埋めている水分です。これらの水分は、血管や細胞などを行き来して栄養を送ったり、老廃物を排出したりしています。しかし、そのバランスが崩れることで、血管やリンパ管の中の水分が減り、外に出た水分が多くなる事でむくみが発生します。
むくみの原因は?
まず、血流の低下が挙げられます。デスクワークの方が夕方になると脚がパンパンになってしまうという事は、脚の筋肉を動かさなかった為に、脚の血流が低下してしまったからです。また、なぜ足に多いのか?というと、身体から遠い位置にあり、特にふくらはぎの筋肉がポンプの役割を果たし血流とともに水分を全身に巡らせているのですが、ずっと動かずにいると、重力の影響で下半身に溜まってしますからです。
また、塩分の取りすぎも原因の一つとなります。厚生労働省が推奨する食塩の1日摂取量は男性が8g、女性が7g未満となっています。しかし、実際に食事で摂取している食塩の量は平均で約9.9gとなっていますので、まだまだ取り過ぎになってしまっているようです。ハムやウインナーなど、塩分を使用した加工食品や外食、コンビニ食品などを多く利用すると、必然的に塩分の摂取量が増えやすくなってしまいます。身体の中の塩分の濃度を薄めようと水分を体内に溜め込もうとしてしまうのです。
むくみは病気のサイン?
病気のサインとしてむくみが現れる事があります。特に、腎臓、心臓、肝臓の病気のサインとしてむくみが現れる事が多くあります。押すと指の跡がつくのが特徴で、全身に見られます。
腎機能障害→腎不全、腎臓病など
腎臓は体のデトックス機能を担っており、血液をろ過して老廃物を尿として体外に排出します。腎機能が低下すると体外に老廃物を排出できなくなる為むくみの原因となります。
心臓→心不全
心臓が血液を巡らせる事ができなくなる為、体の血流が滞りむくみの原因となります。
肝臓→肝硬変
肝臓全体が硬くなる為、アルブミンなどのタンパク質が合成できなくなります。アルブミンは水分を血管内に保持する働きがあり、血液中のアルブミンが低下すると水分が血管内から外に漏れ出し、むくみの原因となります。