胸郭出口症候群
こんにちは!てぃだ整体整骨院の知名です!
今回は、胸郭出口症候群についてのお話です。
胸郭とは、胸部を取りまく骨格のことで、肋骨・胸骨・胸椎からなる、かご状の部分を言います。胸郭の中には、心臓や肺などがあり、各臓器を支え保護する役割があります。
胸郭出口症候群とは、上肢やその付け根の肩甲帯の運動や間隔を支配する腕神経叢と鎖骨下動脈が、首と胸の間にある通路である胸郭の出口で締めつけられたり圧迫を受ける事でしびれや痛みを生じる症状の事を言います。
なで肩の女性や重い物を持つ労働者で起こる事が多く、締め付けられる場所によって、
①斜角筋症候群
首にある斜角筋と言う筋肉で神経や血管が圧迫される事を言う。腕を頭の上まで挙げる事を繰り返し行う方に多く、肩から上肢にかけての感覚異常や脈拍低下、皮膚温度低下、血圧低下、血行障害などを起こす。
②小胸筋症候群(過外転症候群)
「つり革につかまると手がしびれる」「高い所に洗濯物を干すのがつらい」「指先が冷える、白くなる」などの症状が出ると、小胸筋症候群を疑います。猫背の方に起こりやすく、胸の筋肉で圧迫する事で起こります。
③頚肋症候群
頸椎から肋骨のような物が伸び、それが神経や血管を圧迫する事で起こります。本来なら胸椎という胸の背骨から肋骨は始まるのですが、お腹の中の胎児の時期にある頸椎から出る肋骨が残った物を頚肋と言います。0.5%の割合で頚肋骨が発見される事があります。症状としては小指側に出るしびれ、前腕部および手の痛み、腕に力が入らないという事もあります。
④肋鎖症候群
鎖骨と肋骨の間で圧迫を受けて症状が出ます。肩・腕・手・指や背面に痛みやしびれが表れます。
どれもしびれや筋力低下、冷感などが症状として表れますが、テストで判定する事が出来ます。
両手を挙げる動作(肩関節外転、外旋90°、肘関節90°屈曲。犯罪者が警察にお手上げする様な姿勢です。)で、両手を3分間挙げ、症状の再現・憎悪がある場合は陽性ととらえます。また、鎖骨の上の首の筋肉を押して痛みが出る場合や症状の再現・憎悪がある場合は陽性ととらえます。
また、腕を下に下げたり、床方向に引っ張られたりする事で症状の再現や憎悪がある場合も陽性ととらえます。
猫背などの不良姿勢や腕を上に挙げる動作を繰り返す事で起こりやすい物でもあるので、少しでも当てはまる方は、姿勢の改善はもちろん、負担がかかる事で固まった筋肉を緩める必要性があります。
単純に頚部のヘルニアと考えがちの方が多いですが、胸郭出口症候群の場合は、頚部の治療をしても改善されません。
原因となる圧迫部位を治療していかないとなかなか改善しない事が多いです。
腕の痛みやしびれ、力が入らないという事でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。