今回は頚椎の損傷機序の一つ、むち打ち損傷に、実際なってしまった患者様がどのような治療経過をたどり、
良くなっていったかについて堺市西区のてぃだ整体整骨院が解説します。
まず、むち打ち損傷とは突発的な大きい力が加わり首周囲に存在する組織に傷がつき痛みがでます。
外傷直後から症状が生じることもありますが、数時間から数日の間をおいてから症状が明らかになることもあります。
肩の痛みや頭痛などと首周辺にも痛みを生じ、首の運動が制限されることもあります。
痛み以外にもめまい、耳鳴り、手の痺れや吐き気なども出現します。
では、実際に来院された患者様はどうだったのか。
首を回旋してもらうと背中に、特に肩甲骨内側、外側上部に疼痛が誘発されました。
次に、腕を90度以上に挙上しても、肩甲骨外側上部と肩部外側に疼痛が誘発され、疼痛を言葉にすると電気が走るような痛みとのことです。
これは神経からの疼痛を示唆しました。頚椎部神経根圧迫症状の有無を鑑別する必要がありましたので、検査法としてはスパーリングテスト・ジャクソンテストを行いました。
スパーリングテストとは?
頚椎の椎間孔圧迫試験で、患者をベッドに座らせ、頸部を患側に側屈し、検者は両手を頭頂部に置いて圧迫を
加えます。健常者には疼痛は誘発しませんが、頚椎部に神経根圧迫が存在する場合は、患側上肢に疼痛が誘
発、増強または痺れ感が放散します。
ジャクソンテストは2種類について?
まず、ヘッド コンプレッション テストで、患者の背後に立ち、患者の頸部を側屈、前屈または後屈させて頭頂部に
圧迫を加えます。神経根刺激症状がある場合は上肢に放散痛が誘発されたり、疼痛が増強します。
次にショルダー デプレッション テストで神経伸長検査となります。
ヘッド コンプレッション テストと同様な位置で、一方の手で頚椎を健側に側屈させ、他方の手を肩の上に置き、
その肩を引き下げます。神経根刺激症状がある場合は上肢への放散痛が誘発したり疼痛が増強します。
てぃだ整体整骨院治療ケース
その患者様の検査結果は、すべて陽性でした。
放散痛が強く出た箇所は肩外側に顕著でした。また、肩外転90度以上で疼痛が増強し、その際、肩甲骨内側、
腋窩より少し下辺りで疼痛が見られる事を考慮して三角筋、前鋸筋の支配神経である腋窩神経、長胸神経の
損傷または狭窄が疑われます。
首の骨を頚椎といい、それが全部で7個あるのですが、その頚椎の神経レベルはC5~C7でした。損傷レベルの
推察がある程度出来たので、これから治療に入ります。
頸部に対するアプローチ法は、やはり近辺の筋肉の弛緩、関節可動域の拡大を目指していき、神経根の圧迫を
除去する手技を行います。
それと共に肩外転を支配する腋窩神経を刺激する為に腋窩から指圧しながら肩の外転運動を痛みが増強し
過ぎない所まで行います。
その後、超音波療法を行います。ただこの時、炎症はしていないので、首を回旋しながら超音波を施しました。
超音波の効能で関節可動域の拡大がありますが、こうする事でより多く関節の動きを得れる効果があります。
治療終了時に頸部の運動痛と肩・肩甲骨の疼痛のでる可動域を再確認したところ、運動痛は軽減されました。
肩・肩甲骨の外転による神経痛はまだまだ痛いという結果でした。
これらの治療法を継続して行った結果、現在は頸部に疼痛はなく、肩は耳の横まで外転が可能になりました。
ただ、外転時に肩甲骨外側上部に神経痛がまだある状態です。神経根圧迫症状は治療に根気がいる症例なの
で完治するまで継続していっています。
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