痛みはなぜおこるのか? 痛みは身体のある部分に異変が起こったことを知らせるためにあります。
体内に張り巡らされている末梢神経にあるセンサー(侵害受容器)が刺激を感知すると電気信号が
脊髄を通って脳に伝わり「痛い」と感じます。認識します。
たとえば自転車に乗っていて転んで膝を地面に打ちつけた時、皮膚の表面が破れて出血した時、
中の骨に強い衝撃が伝わり骨折したり、骨と骨を繋ぎ止めている関節に衝撃を伝わることで
靭帯を痛めたり身体に損傷を受けたことを知らせるものです。
もし、こういう身体の中の異変を知らせる機能がなければ血が流れ続けている事にも
気づかないかもしれないし骨が骨折している事も靭帯が損傷している事も気づかず自分の身体の
中に起こっている深刻な危険な状態を放置していることになります。
もちろん、身体の中には損傷した組織を修復する力がありますが、損傷した部位に痛みを
感じることで早く治すために身体を動かさない様の安静にすることを教えてくれます。
痛みの度合いによっても脳に損傷の程度を教えてくれています。
こういう怪我からの痛みを侵害性疼痛といいます。
もう一つが神経障害性疼痛と言われる物で、さまざまな原因によって神経が異常な興奮を
することで起こる痛みで三叉神経性や腰椎症、頚椎症、帯状疱疹後神経痛、
坐骨神経痛などがあります。これらの物は痛みが外傷性の物に比べ痛みを出している患部が治っていく過程が散漫な場合があり痛みが長く続くと多くの要因が複雑にからみ痛みをちょっとした事でも感じるようになり痛みの悪循環に陥り治りにくくなってしまう。
痛みの悪循環とは
①なんらかの原因である患部に知覚神経をとうして痛みを直接感じる。
②それが脳や脊髄に伝えられて交感神経、運動神経が反応し血管収縮・筋緊張がおこる。
③血流の悪化が起こる
④患部への酸素・栄養不足がおこる。代謝産物の蓄積
⑤発生物質の生産・放出→①
痛みが習慣化することでちょっとしたことでも痛みを感じる様になり慢性痛となる。
姿勢が歪んでいると何がおこるのか?
たとえば骨盤と骨盤を基軸として伸びる背骨を診ていきましょう。
正常であれば人の身体を後ろから取ったレントゲン写真では水平に保たれている骨盤から
背骨が真っ直ぐ伸びているはずです。
しかしたとえばこのレントゲン写真の様に少し右に傾いていたらどうなるでしょう?
普通に立っている場合も歩いている時も、また座っているときも階段を登り降りする時も
ずっと右の方に傾いているので右の方に負担がかかり続けている事になります。
本当は骨盤周りに左右対象に負担がかからないといけないのに!
右の骨盤周りの筋肉に負担が増えその日のうちに筋肉の疲労物質がなくなる事も
減り筋肉疲労が起こり筋肉が硬くなったり筋肉の動きが悪くなったり身体を動かすたびに
筋肉の張りを感じる様になったりしてきます。そうすると股関節の動きも悪くなったり、
不自然な動きになったりする事がおこり歪みが左右だけでなく背骨が捻れてきてより
複雑に歪んで来て治しにくい身体になってしまいます。放置すればするほど無理を
した時などに悪化します。